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あいさつ

 2020年4月1日に富山大学学術研究部微生物学講座の教授に着任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。長崎県出身で、2010年まで長崎大学病院第二内科(前教授 河野茂先生、現教授 迎寛先生)で呼吸器内科医として、続く約10年を長崎大学病院検査部(病態解析・診断学講座、前教授 上平憲先生、現教授 栁原克紀先生)で臨床検査医をつとめてまいりました。2015年からの2年間は米国ミシガン大学(Dr. Gabriel Nunez)で細菌叢と宿主応答についての研究を行いました。

 それぞれの立場において微生物学・感染症学の面で、常に基礎医学的な解析を加えながら、時代に沿った科学的解釈、解決策を探索してまいりました。微生物という目に見えぬ生き物たちは、時には感染症という私たちには都合が悪い現象を起こしますが、多くの微生物は私たちの体に一緒にいることで健康を支えてくれたりします。微生物たちは、いったい何のために私たちといるのか?いったい何のために感染症を起こすのか?考え出すとまだまだわからないことだらけです。例えば、どんどん深刻化する薬剤耐性菌は、抗菌薬を開発するのも大切ですが、これだけではこの課題の解決につながらないことはこれまでの歴史が証明しています。まだ、私たちが気づけていない、微生物たちが私たちとともにいる真理を理解して、お互いのベストな付き合い方を見つけていくこと、これが次世代の微生物とのついあい方かと思います。

 そこには必ず新しい進むべきみちがある。We can find new ways ! その真理に、この富山の地で真摯に取り組んでまいります。

森永芳智

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